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きゃ4さんの雑記帳

2000年前半版

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ザッツジャパニーズミュージカル(2000/7/3)
7月2日(日)ザッツジャパニーズミュージカル2000千秋楽観劇。

初日と千秋楽というマニアックな観劇をしてしまったが、とにかく2回見られたと
いうのは大きい。
初めてのインパクトも大きい舞台だが、小ネタが多いので一度だと見逃してしまう
部分がたくさんあるからである。
現に、終演後、懐かしい面々と語りまくったのだが、千秋楽しか見られなかった
人は「それ、見逃した!」と悔しそうだった。

今回新しく惚れた&惚れ直してしまった人は、福井貴一さん、北村岳子さん、
荒井洸子さん。福井さんと荒井さんは舞台を拝見するのは初めてなのが悔やまれる
ほど素敵だった。いろんな意味で。
岳子さんは前回のザッツより何もかもパワーアップしていて、メチャクチャ
良かったっす。
それにしても初日も千秋楽も「ぜったい一般人じゃない」関係者がたくさん
いらしていたようですが、当事者が見るとどうなんでしょうね、この舞台(笑)。

レポなんですが、半分くらい元ネタのミュージカルを知らない私が書いても
とんでもない長さになってしまいまして、一応ページを分けました。
でも、書いてない部分もいっぱいありますんで、その辺は大御所のぱんちゃんの
レポを期待してください。っていうか私も楽しみにしてます(笑)。
でもどんな素晴らしいレポも自分の目で舞台を見るのには絶対敵いません。
今回見られなかった方、次回がもしあったら絶対見逃さないでくださいね〜。

ザッツジャパニーズミュージカル2000のレポはこちら。

ザッツジャパニーズミュージカル(2000/6/23)
6月22日(木)ザッツジャパニーズミュージカル2000観劇。

これはニューヨークで上演されている「フォービドゥン・ブロードウェイ」という
ミュージカルパロディの日本版である。
もちろんそのまんま訳して持ってきたわけではなく、内容はまったくのオリジナル。
脚本・詞・演出は市村座でミュージカルファンにもおなじみの高平哲郎氏。
昨日はその初日であった。

前回の98年公演では、レマニの常連のみなさんに強烈にプッシュされ、まだ
チケットがあるということだったので急遽観に行ったのだが、この観劇があった
からこそ私はレミゼ以外のいろんな舞台を観るようになったと言っても過言では
ない。この面白さをもっともっとわかりたい!!と思わせてくれた。

ユーモアというのは知性から生まれる、と誰かが言ったかどうか知らないが、
わけもわからず揶揄するのはバカ者のすること、パロディというのは作品を
愛すればこそ生まれるもの。この差は大きい。
舞台上の役者さんがたが、いかにミュージカルを愛していて、いかに真剣に
このザッツを上演されているか、ぜひその目で確かめていただきたい。

もちろんパロディなので元ネタがわかった方が面白いが、それでも前回、
ろくにミュージカルを知らない私でも腹がよじれるほど笑わせてもらった。
今回は「絶対見るしかない!」と、ある意味エリザベートの数倍楽しみにしていた
作品でもある。
そしてザッツは決して私を裏切らなかった。

この舞台ほどネタバレをしちゃいけない舞台はないと思う。
見た瞬間、聞いた瞬間の衝撃が一番のポイントだと思う。
だから、内容は少なくとも千秋楽が終わるまでは一切書けない。
でもでも!

まだチケットがあるんだそうですよ!なんてもったいない!!
チケットが取れなくて泣く泣く諦めるならまだしも、まだお席はあるんです!
笑わせてくれるのももちろん、ミュージカルの舞台としてのレベルの高さは
半端じゃありません。ダンスはよだれが出るほどかっこいいし、元アンジョの
福井さんや、ゲストの市村さん(市村さんの出演日は23日と千秋楽の7月2日のみ)
のファントムの歌なんかも聞けちゃうし、これで7500円という金額はものすごく
安く感じてしまいます。安いほうなら4000円。オペラハウス風に舞台をぐるっと
取り囲むような客席なので、安い席でもそこそこ見られると思います。
私がもし新宿近辺に住んでいてひとりものでお金があれば、絶対毎日通っちゃう。
昨日この条件にあてはまりそうなAちゃんが「危険」と言っていましたが(笑)。

どうかみなさん!万障繰り合わせて一度でもいいから見てください!
7月2日までやっています。
詳細はぱんちゃんの紹介ページでどうぞ↓。

http://www.geocities.co.jp/Hollywood-Kouen/4232/thats2000.htm

こんな良質な舞台を観ないなんて、ミュージカルファンとしてすごい損失ですよ。
エリザベート(2000/6/16)
6月15日(木)マチネ、エリザベート観劇。

いや〜〜〜ちょっと、マズい、マズいっすよ!!!
なんかね、面白くなってきちゃった(^^;>エリザベート
それもこれも内野トート閣下のおかげかもしれません。

いい!いいですよ!!!内野トート!!!!
歌はね、山口さんの歌を聴いた後だとやはり多少はツラいです。
でも決して下手ではない。周り中がウマすぎる人ばかりなんで目立ってしまいます
けど、低音部とかひそめた声なんかはすごくいいし、声量はかなりありそうだから、
ボイストレーニングをこれからもっと積んでいけばすごい歌手に化ける気がします。

でも何がいいって、もう「黄泉の帝王」の「黄泉の帝王」足り得る存在感。
ああ、トートって黄泉の帝王だったんだな、って初めて実感できた気がする。
指の先まで行き届いた神経、キレのいいダンス、傲慢で不吉な立ち居振舞い。
エリザベートという芝居そのものが「死」を意識した、ホラー物なんだってことを
改めて感じました。ホラーでないと(私には)面白さがわからないというか。
それと私はトートダンサー諸氏に謝りたい。
浮いてたのはあなたたちじゃなかった!!(爆)


また全体的に、前回見たのが初日だったことで差を感じました。
どの方も肩の力が取れて、のびのびと演じているのがよくわかる。
特にエリザの一路さんと、フランツの鈴木綜馬さんと、ルドルフの井上芳雄くん。
このお三方は初日よりずっとずっと良かった。
鈴木綜馬さんは、ジャベールへの期待が3倍くらい(当社比)膨らみました。
でも、あの素晴らしい歌声で「エリ〜ザベ〜ト、開けてく〜れ〜」と歌われると
物悲しいものがありますね(笑)。
なんとかならんもんなのか、フランツというキャラ!(←八つ当たり)

それと治田さん。笑いどころと先日書きましたが、この方こんなに歌が素晴らしい
とはこの前は気づきませんでした。ものすごいきれいな歌声ですね。
ゾフィー組(笑)は私的によい見せ場になってます。

子役は今回近野くん。この子もうまーーーーーーい!!!
つ、粒ぞろいですね〜〜〜〜>エリザの子役
北尾くんは実力保証済みだし、ここまできてあと一人が下手なわけがない。
ちょっとちょっと〜、どこに隠してたの今まで!!って感じ。

それとね、初日とそれほど変わったわけではないんだけれど高嶋兄さん。
台詞が聞き取りやすくなってます。それにやっぱりいい味出してる。
内野トートとこの高嶋兄さんのおかげで、ホラー味が増したかな。
高嶋兄さんなんて、そのまんまディズニーランドのホーンテッドマンションで
声優できそうだもの。
関係ないけど大好きなんですよ、ホーンテッドマンション。
で、そういう魅力を今回のエリザベートに感じてしまいました。

残念だったのは客席のテンションが異常〜に低かったこと(^^;。
前回が初日だったのでその差が激しいのはしょうがないことなんですが、
こ、こんなにいい出来なのに拍手なし?というシーンが多々ありました。
あのねっ、すごく良かったですからねっ!!!>役者さんオール!!
と心から言いたい。アンサンブルシーンも最高っすよ!!
ついうっかり(おい)ハイライトシーンCD買ってしまったんですが、
オープニングとかのアンサンブルの歌が入ってなくてちとがっかり。
ライブ版出たら絶対買っちゃいますね。ええ。

くぅ〜、なんかもう一回観たくなってしまった!
市村座〜旗揚編〜(2000/6/12)
6月11日(日)、彩の国さいたま芸術劇場にて市村座を拝見。
今回は前回の「奮闘編」とは違う内容で、旗揚げ当時の内容だそうだが、
私は旗揚げ公演は見ていないので新鮮。
しかも前回のように最初の「噫無情」で精気を吸い取られる(笑)こともなく、
全編を十分堪能させていただいた。

今回の「旗揚編」の内容は、
一、ご挨拶替り
二、口上
三、音楽古典落語「たらちね〜まい・へあ・れでー〜」(市村読み)
四、世話狂言「世話情浮名横槍」その一
<中入り>
五、三味線語り「恋懺悔由縁都々逸」
六、新浄瑠璃「三人歌手芝居初謡」
七、世話狂言「「世話情浮名横槍」その二
とまたまた盛りだくさん。
前回と同じだったのは一、二、五と六の一部だけで、後は初めて見るものばかり。

まずは三の音楽古典落語。ご存知(といっても実は私は見たことがないのだが)
「マイ・フェア・レディー」の曲に乗せて、内容的には全くのオリジナルの
落語が展開される。
全くのオリジナルといいつつも、話の落とし所はいわゆる「じゅげむ」と同内容。
しっかしさぁ、市村さんってホントに芸達者。
落語なんだよ、いやマジで。
ミュージカル役者の片手間なんていうレベルじゃありません。
途中で音楽が入るのが不思議なくらい、面白い落語でありました。

市村座で座長以外に好きなところは、市村さんの着替え中の場つなぎ用演奏。
名目は場つなぎだけれど、私にとっては立派な演目のひとつになっている。
市村さんもおっしゃっていたけれど、青山のブルーノートにいると思っても
差し支えないような素敵な演奏を聞かせてくれるのだ。
ピアノ、バイオリン、ベース、ドラムという編成なのだが、どんな曲を演奏
してもサマになってしまう。特にジャズは必聴もの。
ピアニストさんの奏でるピアニカは、時間を止めてほしいくらいカッコよかった。
が、この古典落語の後の着替え中、えらく日本的な曲が流れていた。
バイオリンのピッキングで演奏される「金毘羅ふねふね…」。
あのバイオリニストさんも、ご自分があんな曲を弾く日が来るとはゆめゆめ思って
いなかったんじゃなかろうか(笑)。

次に世話狂言「よはなさけ、うきなのよこやり」その1。
これはコールユーブンゲン(音楽を習ったことのある方なら聞き覚えありますね?)
に乗せて市村さんの音楽人生を振り返るというもの。
私は声楽をやったことはないのでコールユーブンゲンのメロディーは知らないが、
ネタとしてはわかりやすく、また内容も笑えるものばかり。
合間合間に市村さんが演じてきた舞台の曲も挿入され、一粒で何度でも美味しい
演目だった。

新浄瑠璃「さんにんうたいてしばいのはつうたい」は、「芝居がかった歌」に
焦点を合わせ、シャンソン、ニューミュージック、三波春夫(←ジャンルじゃない)
の曲を披露。
シャンソンのエンディングのクドさを取り入れたのがこれ、とニューミュージック
の扮装に着替える市村さん。そ、その帽子は…やはりチンペイ!
いやもう市村さんの「チャンピオン」が聞けるとは思いませんでした。
最後の「ライラライラライラライラライ…」は、なぜそこまで自分を追い込むか
市村さん!と涙なくして語れないほどの気合の入れようで、舞台狭しとばかりに
客席中を縦横無尽に駆け巡っていました。

最後の「うきなのよこやり」その2は、「ミス・サイゴン」のエンジニアの曲
「アメリカン・ドリーム」に乗せて「アクターズ・ドリーム」(役者の夢)を
歌い上げる。「お金のためじゃない」「でもお金もほしい」というような
心の葛藤(笑)を垣間見ることができる。この辺はシャレのわかる人でないと
マジで考えてしまうかも!

なにしろ、見ながらあれこれ考えてしまうような舞台とは違い、居間でテレビを
見ている感覚で我を忘れて楽しめてしまうので、細かいことはふっとんでしまい、
大したことが書けない自分がちょっと情けないが、とにかく時間があっという間に
過ぎてしまうほど楽しかったことだけはわかってね(懇願)。
細かい内容はきっとPちゃんがアップしてくれることでしょう(他力本願)。
日曜の昼だというのに空席が目立ち、ただただ「もったいない!」という感じ。
こんな上質なエンターテイメントはそんじょそこらには転がってないですよ。
18日まで上演されてますので、時間のある方はぜひともご覧になってください。
いや、今後の座席がどうなってるのかは知らないんですけど(笑)。

前回に引続き、「そうなのよ!もっと言ってやって!」というようなMCが素敵な
市村座。局地的にウケまくりの私とPちゃんだったのだった。
というわけでここで個人的にお礼。いつもいつもありがとう〜>Pちゃん。
エリザベート(2000/6/7)
ちょっと他の趣味にかまけていてかなり久しぶりの観劇、久しぶりの更新となったが、
6月6日夜、東宝ミュージカル「エリザベート」初日観劇。

このエリザベート、宝塚で数度上演されているものを東宝でも上演という、
ちょっと珍しいケースの作品である。
宝塚からはきちんとした上演ビデオが出ていて、私はそれを拝見する機会があったため、
期せずして予習していた形になった。

おおざっぱな感想から言うと、内容としては個人的にはのめりこむタイプのものでは
ないのだが、ミュージカルの舞台としては非常に楽しめた。
なにしろ曲がすごくいい。
宝塚のビデオでもいい曲だとは思ったが、男声が入ると世界が違う。
プロローグはいきなり群集の歌なので迫力があり、見た目にも非常にキャッチーで
引き込まれる。
美術も素晴らしく、特にエピローグの柱の使い方には度肝を抜かれた。

さて、子役以外では唯一のダブルキャストのトート。
初日のトートは山口さんだったが、山口さん、これまた非常によかった。
宝塚のビデオを見てしまっていたので、「山口さんのトート」というものに
いわれのない不安を抱いていた私(笑)。
彼の舞台を見るのはレミゼ、ローマの休日、カンパニーに続いて4作品目なのだが、
これまで見たどの舞台のキャラクターよりも不思議なことにハマっていたように思う。
曲の音域も合っているのだろう、非常に気持ちよく歌っているのがわかり、
死の帝王にふさわしい透明感と張りのある歌声だった。
山口ファンにはたまらない作品になること請け合いである。

一路さんは、序盤は緊張のためかやや声が出ていなかったように思うが、
1幕の後半からだんだんエリザベートが雄々しく(笑)なってくると本領発揮。
己の美のみで人生を生き抜いた気高い女性を見事に演じきっておられた。
1幕ラストの「見得を切る」(←どうみても見得を切ってるんですよ…)シーンでは
その姿に拍手喝采となっていた。

高嶋兄は、賛否両論分かれるところだと思うが、私にとってはかなりの清涼剤。
失礼な言い方をしてしまうとこの舞台、「宝塚+四季÷2、余り高嶋政宏」という
感じなのだ。良い悪いではなく、どうしてもこの日本の誇る2大劇団の色が濃い
ため、ルキーニの高嶋兄が出てくると舞台の色が変わって気分転換になる。
高音はきれいに聞こえるのだが、低音は役作りのせいかちょっと台詞が聞き取り
づらいという難点はある。が、浮きすぎず沈みすぎず、舞台にアクセントをつける
とても良いルキーニになっていたと思うのだが、みなさんの感想はどうかな?

その他、私的に印象に残った方を少々。
今拓哉さんはなぜかまたしても革命家として登場。
今の日本では革命のために右手を上げるのが最も似合う役者さんである(笑)。
アンジョを連想してしまう役どころではあったが、聞き取りやすいきれいな歌声は
さすが。今後の活躍が期待される。
塚田三喜夫さんは昨年のレミゼには出演されていなかったが、この方の歌声は
いつ聞いても惚れ惚れしてしまう。貫禄がついていらして役にもピッタリだが、
歌もピカ一であった。
昔昔のレミゼ組、阿知波さんもさすがの歌声。私、この方の歌声も大好きなのだ。

フランツの鈴木綜馬さんは優等生タイプのキャラがぴったりで、歌声もとても
きれい。この方がどんなジャベールを演じてくれるのか待ち遠しい。
元四季の治田さんは笑わせるツボを押さえていてくれてありがたかった。
初風諄さんのゾフィーは、美輪さんと並べても引けを取らないくらいに
迫力があり、キャラクター的にはバッチリ。が、Bちゃん曰くこの方はソプラノ
が美しい方だそうで、音域的にちょっとかわいそうな一面はあった。

ところでこの舞台、めっけもん!!と大声で叫びたくなる方が少々。

筆頭は「カンパニー」でも私的最高得点取得者のシルビア・グラブ嬢。
売春宿の女将という役どころなのだが、歌はもちろんのこと、なんたってこの役を
あそこまでやりこなせる役者さんは今の日本のミュージカル界には他にいないと
言っても過言ではなかろう。あのパンチのある歌声は本当に貴重。
この方の他の役どころも見てみたい。心から活躍が望まれる女優さんである。

次にルドルフ坊ちゃんの井上芳雄くん。
東京芸大声楽科に在学中の大学生だそうで、若々しい声がピッタリである。
初日だけあって硬さはあったが、まだまだこれから。
こういう人材をどんどん発掘して、宝塚でも四季でもない、東宝オリジナルの
ミュージカル役者を育てるのが今後の東宝さんの使命ではないだろうか。

さてさて、なんと言っても今回の最大のめっけもん、子役の小野くーーーん!!
かわいいーーーーーーし、メチャ上手いーーーーーーーー!!!
ちょっとちょっとちょっと、ガブちゃんにスカウトしてきて!!!と心の中で
叫んでいた人は私だけではあるまい。
初日であれだけ歌えるなんてもう前途洋洋。すんばらしいですわよ。
他の子役さんも見てみたいけれど、そのために通うほどの情熱はないので、他の
子役さんのレポをお待ちしております。私は15日のマチネを1回残すのみなので、
みなさんよろしくお願いしますね。
ちなみにガブ経験者の北尾亘くんもキャスティングされていますよ〜。

とにかくこの「エリザベート」、レミゼと同様かそれ以上の人気が出そうな
舞台であることは間違いない。
主となるストーリーがいわゆる嫁姑問題(笑)なので好き嫌いはあると思うが、
ミュージカルの舞台として一度は見ても損はないと思うし、好きな人はもう
たまらなく好きになってしまいそうな作品である。

ご覧になった方で「あれ?きゃ4さん言い足りなくない?」と思った方。
ネタバレあり、歯に衣着せぬとまではいかないけど歯にオブラート2枚くらいの
主に演出関係の感想はこちらです。
書き足りなかったこと(2000/3/21)
Kさんとうい方からメールをいただいた。
ちなみにKさんは私がよく存じている方である。

さて、今回の「撲滅運動は言い過ぎ?」についてだが、このKさんからのメールで
私が書き足りなかったこと、また、今までのレマニの活動で実際にあった事柄の
うち、すでにコンテンツから消えてしまっていることなどが浮き彫りになってきた。
それを一応ここで改めて表明したいと思う。

まず、「(レマニを)見ない方がいい」と書いたのは、マニマニにも書いたとおり
「私にはみなさんを代表して意見を言っているつもりがない、ということは
 わかっていただくしかない」
ということを前提にし、その上でもまだ「納得できない方」は見ない方がいいかも
しれません、と書いただけである。
意見が違う人は見るな、とかそういうつもりは全くないし、人の意見も聞かない
というようなことではない。
どんな意見があっても不思議ではないし、そういう意見を持つこと自体は尊重するが、
だからといってこちらがそれに従うというのでは結局相手の方に私の意見を尊重して
いただいていないのと一緒なのである。
今までもそうだったように、人の意見を聞いて納得できる部分は取り入れるし、
そうでない部分は自分の意見を曲げるつもりはないのである。
そして今回いただいた方の意見は納得できなかった、というだけのことであることは
ぜひともわかっていただきたい。

あの「見ない方がいい」というのは確かに今までずっと避けてきた表現ではある。
ただ、今年に入って書いたばかりの「あけましておめでとうございます」の文で
「これはやめてくださいね」と書いたばかりのことをされてしまったので疲れて
しまい、やむなく書いてしまった。この辺もご理解いただきたい。
もしまだお読みでない方は、上記リンクで目を通していただければ幸いである。
他のサイトがどうであれ、私に意見をくださる方はアドレスを記載するか、掲示板
などの公の場でしてください。お願いです。

次に、東宝さんからの回答は、実は最初からこないだろうとは思っていた。
ただ、私としてはこういうことをしたという事実は残したかったし、それによって
少しでも何かが変わればいいと思ってもいた。
基本的にはレマニはこういうこと(録音・撮影)は望んでいないという姿勢も
示しておきたかった。

ではなぜそういう姿勢を示したかったか、というのは、今までレマニを長いこと
読んでくださっている方にはおわかりかと思うのだが、コンテンツから消えて
しまっていたり奥深くに沈んでしまっていることもあるので、改めてお伝えして
おきたい。

インターネットという不特定多数が見ることができるメディアであり、レミゼファンの
間では少なからず浸透してきた(ありがとうございます・笑)レマニ。
ここでもし「撮影とか録音する人がいてもいいんじゃない?」
と書いたらどうなるか。

以前とある役者さんが公演期間中にお怪我をされたことがあった。
実際にはどんなお怪我なのかわからないが、とにかく足を負傷され、痛々しい姿で
演じられたことも、代役の方が出られた日もあった。
そしてマニマニに「もし靭帯を切ってしまっていたら」と心配しているファンの
推測が載ったことがあった。
これはもちろん書いた方がそう心配しただけ、というのは普通に読めば一目瞭然で
あったし、そうでなければいいね、と話は続いていた。
が、数日後、別の方が帝劇のロビーで
    「○○さんって靭帯切ったらしいよ。レマニに載ってた
と噂されているのを耳にされたのである。
これがどういうことかわかっていただけるだろうか。

もしレマニで「いいんじゃない?」という意見が載ったとすると、その後あまり
詳しくレマニを読んでいない方が目にしたとしたら、「レマニは推奨している」
と受け取られかねないのである。

上記にあるように、今回私が書いた「もし納得できないのなら」という一文でさえ
きちんと伝わらないのである。
「まあいいよね」なんて書いた日には、レマニは録音・撮影の諸悪の根源
なることは確実である。
レマニの作者であればそういう事態は絶対に避けたいと思うことも無理からぬ
こととおわかりいただけるだろうか。

どんな方でも意見を言っていただけることはありがたいし、どんな意見を持って
いても構わない。そしてディスカッションすべき事柄ならきちんと話し合うことも
してきたし、今後もするつもりである。
が、こと禁止されている事項に関してはもう今後はこれによらない。
私はレマニの作者であり、「レマニ」という実態のないものの意見を左右する
唯一の人間である。そしてレマニを守る権利もあるのだ。
そもそも私としては、やはり録音も撮影もやめていただきたいと思っているし、
多少行き過ぎと言われようと今後は曖昧な態度をとるつもりもない。
撲滅運動を謳うのには、こういう今までのいきさつがあったことを、知っていた方は
もう一度思い出していただきたいし、知らなかった方には知っていただきたいと
切に願う。

もちろん、この撲滅運動はそういう人を糾弾することが目的なのではない。
そういう人たちにそういう行動をやめて欲しい。やめて、一緒に楽しく観劇したい、
ということが本来の、というか唯一の目的である。
ですから、そういうことを考えている方。ぜひともそういう迷惑行動はやめて楽しく
観劇し、カーテンコールでは私達と一緒に心からの拍手を送りましょうよ。

そして今回メールをいただいたKさんには別途メールでお返事を差し上げたが、
ここで改めてお礼を申し上げたい。
本当にありがとうございます。
一応いただいた意見としては反対意見に近いものでしたが、それによって私もまた
なぜこういう意見を述べたのか、ということを表明することができました。
今後ともよろしくお願いいたします。

MIRAGE(2000/3/16)
3月15日(水)、演劇集団キャラメルボックスの「MIRAGE(ミラージュ)」観劇。

春の新作であるこの「MIRAGE」、珍しく(たぶん)女性が主人公である。
前情報を入れないで臨んだが、さすがキャラメル、とっても面白かった。
最愛の妻を亡くした高校時代の恩師を力づけようと、少女漫画家の主人公が
級友たちと奔走した話を、主人公が漫画で再現。ストーリーはその漫画をリアル
タイムで読んでいる編集者によって語られる。

詳しい話はまだ公演中なので書かないが、相変わらずテンポ良く進むストーリーも
練り込まれていて飽きさせず、何度も笑ったりほろりとしたり、心を動かされる。
突拍子もない奇抜さはなく、かなり現実味のある話だが、キャラクターが生き生き
しているのでそれこそ面白い漫画を見ているような気になる。
スター役者(ヘンな言い方だけど)がいなくても面白いものは面白い、という
のをしみじみ感じた作品であった。

劇場で見始めてまだ3作目だが、前2作ではクールな二枚目役を演じていた
大内厚雄くんが、どこかふっきれた演技でオカマのアシスタントを好演。
かなり私的ポイントアップである。
このMIRAGE、4月9日まで池袋サンシャイン劇場で上演されています。
平日はまだまだお席があるそうなので、興味のある方はぜひどうぞ。
撲滅運動は言い過ぎ?(2000/3/12)
とある方からメールをいただいた。
アンオフィシャルサイトにおいて、「撲滅運動」という言葉は行き過ぎなのでは
ないかとのこと。
確かに撮影・録音は禁止されていることとはいえ、それもファンの愛し方の一つ
なのだから声高に批判するのはどうか、とのご意見だった。

私は別に自分の意見が正しいからこれが絶対だ、というつもりで「撲滅運動」を
掲げているわけではない。
でも普通に舞台を楽しみたい多くのファンの方が、それらの方々によって実際
迷惑をこうむっているのだから、少なくとも私だけの勝手な思い込みでもない。
それにこれはむしろアンオフィシャルだからこそ出来ることだと思っている。
録音・撮影したものを悪用するかどうかは、別問題。
犯罪かどうかなど、こちらにとっては全く関係ない。著作権を気にするのは
製作側の仕事であり、ファンにしてみればせいぜい「私は我慢しているのに」と
いう程度の問題である(私は別に我慢しているわけではないが)。
ではなぜ声高に撲滅を叫んでいるのか。
それはもちろん、周り中でそういう行為をされること自体が、舞台を見るときに
気になって非常に迷惑だからである。
「そういう愛しかたもあると思って舞台に集中すれば気にならない」そうだが、
それはこちらが努力すべき問題だろうか?
本末転倒だと思う。
そして、個人でどうにかする問題ではないと思うからこそ、製作者である東宝さん
宛てにメールを出したのである。

東宝さんとの直接のやりとりで済ませるべきだったとも書いてあったが、実際
問題として東宝さんからは結局お返事はいただけなかった。ということは、もし
公開しなければ何もしなかったのと同じことである。
でもそれではこうしてサイトを開いている意味はないと思う。
レマニを運営するということは、私がレミゼに対して思う意見を発表すること
そのものなのである。

この方には私が「レミゼファンの代表として高圧的に言っている」ように取れて
しまったそうである。見ようによってはそう受け取れてしまうかもしれない。
でもま、私はそういうつもりはないし、とりあえず何もしないよりマシという
程度のものである。これはわかっていただくしかない。
それでも気に入らないという方はもう仕方がない。レマニを見ないようにして
いただくことをオススメする。
それこそここはアンオフィシャルであり、すべての方に受け入れてもらうように
運営する必要はないし、できるとも思わない。
私自身そうしているが、気に入らないところは見ないに限りますよ(笑)。

というわけで、またしても返答するべきアドレスがないメールだったので
こちらでお返事させていただきました。以上。
観劇記ってなんだろう(2000/2/1)
ここでは私の意見や考えをみなさんに伝えるほかに「私の観劇記を書く」という
ことに使っていたのだが、今回はこの「観劇記を書く」について考えてみる。

私は残念ながら以前も書いたようにお金が有り余るほどのお金持ちではない。
というわけで、自然「一定基準以上に見たい作品」のみにお金を使うことになる。

さほど期待していなかった舞台でもものすごく感動することはある。
昨年の観劇で言えば「TRUTH」や「THE WINDS of GOD」などがそれにあたる。
チケットを買った時点では見る気はあっても期待はなかったのだが、それを
良い意味で裏切ってもらえた。
期待していなくても面白い作品があるのだから、「きっと(私には)つまらない
だろう」と思う作品の中にも面白いと思える作品があるのかもしれないが、
私の場合そこまでお金が回らない。というか、面白くなさそうな作品も
「とりあえず見てみる」ほどには舞台ファンではないということか。

ところで逆の場合はどうだろう。
ある程度期待をしていったのに、あまり面白くなかった場合。
これは結構つらい。周りの人が面白いと言っている作品だとなおさらつらい。
期待して行っている、ということは「もしつまらなくても精神的に大丈夫」と
いう心構えもないわけで、自分が間違っているような気にさえなってくる。

でも。
個人の好みというのはアイデンティティであり、他人には変えることのできない
類のものだと思う。自分の内部で変化があって好みが変わることはあり得るが、
他の人がみんな好きだからといって自分も好きかと言われると、どうしても
私は「うん」と言えない。好みの基準は自分の中にあるからだ。
ということを今まで私は何度も何度も言ってきた。

というわけで、今までは「自分がどう感じたか」を素直に書いてきたのだが、
どうも私はいわゆる「ミュージカル(舞台)好き」な方に比べるとその基準が
高めに設定されているのか、そもそも基準になるものが違う(笑)のか、
多くの方と意見が合わないことの方が多い気がしてきた。
ということは、「面白かった!」ということより「ここがどうも…」と書く
機会の方が多い、ということである。

その作品を好きな方や関係者の方には、例え私が個人的に感じた意見でもやはり
マイナス意見は聞きたくない、見たくない、という方もいらっしゃることと思う。
もちろん表現にはかなりの気を使っているが、伝わらなかったり、真意と違う
ようにとられたりが相次ぐと、観劇記を書く意義そのものを考えてしまう。
ウソやおべっかは書きたくないし、かといって正直に書きすぎて人を傷つけて
しまうのも困りものだし、あたりさわりのないことを書いてお茶を濁すのも
なんとなく性格に合わない私は今後「面白いと感じることができなかった作品は
感想を書かない」という方向を考えているのだが。

みなさんはどう思いますか?いろいろご意見を聞かせてください。

あけましておめでとうございます(2000/1/23)
今年もよろしくお願いいたします。
ところで、先日「ユーザーフレンドリーとは」という話を書いたのだが、それについて
お便りをいただいた。
差出人は「ちょっと気になったので」さん。以下はほぼ全文引用。

    雑記帳を拝見したのですが、たしかIE3.02は、2000年問題に対応して
    いなかったのではないでしょうか・・・?

    本質的な点ではきゃ4さまのおっしゃるとおりで、別にご意見が間違っていると
    申し上げるつもりはございませんが、あれを読んで、3.02のままでいいのね、と
    思う方がいらっしゃってはいけませんので、コメントさせて頂きました。
    きゃ4さまのお考えがどうであれ、来年以降、3.02に対応したページを作るところは
    激減するでしょうし、それは仕方のないことだと思っています。今の時期に、ああいう
    ことを書かれるのは、少々?と思いましたので、コメントさせていただきました。

    #JavaScriptについては、IE3用の回避策があるのにやっていないということなので、
    #制作者側の技術力の問題である、と思います。

    お勤めの職場のSEさんのお考えが良くわかりませんが、大丈夫なんでしょうかね?
    なんとかして容量を増やして、せめてIE4にバージョンアップしたほうが良い
    のでは・・・。
    Officeなどもおかしくなるみたいですし。
    きゃ4さま、仕事納めには、ご自身でバックアップをお取りになることを、
    お勧めします。

ご意見大変ありがたいことである。
確かに2000年問題対応ではないブラウザではあるが、では世の中どれだけの人が
「2000年対応」のためだけに環境を変える(変えた)であろうか。
実際、今でも職場ではネスケ3.02(この方は「IE3.02」と書かれているが、前述の
文に書いたとおり使っているのはネスケの方である)を使っているが、別になんら
支障はない。これからわざわざ旧バージョンを入れる人はいないであろうが、
だからといってもう旧バージョンを使う人はいないかと言えばそれは間違いである。

私の文章の主旨は要するに「世の中、ちゃんとバージョンアップをしようという人
ばかりではない」ということであって、うちの環境で見えないページを作るな!と
言っているわけではない(笑)。
まったく使えないような環境は別として、そこそこ使えるマシンを持っている普通の
素人さんはそうそうバージョンアップなぞしない。自分が使うものがちゃんと動く
のならなおさらである。
そして、旧バージョンに対応しないトップページ作りはユーザーフレンドリーとは
言えないよね?ということを私は言っているのだ。
最低ラインをどこまで設定するかというのは難しい問題かもしれないが、IEにしろ
ネスケにしろ、3.02くらいはまだまだ現役と言えよう。旧ブラウザの2000年問題は
普通にネットサーフィンするにあたってはまだ別に不具合はないのである。
この方の言っていることはある意味正しいが、ある意味的外れである。

さて、なぜこんなことをここに書くに至ったかと言うと、この方が名前もメール
アドレスも書かずにご意見をくださったからである。
放っておこうかな〜とも思ったのだが(だから今まで何も書かなかったのだが)、
先日あることで「やはり何でも両方の意見を聞かないとダメだなぁ」と思うことが
あったので、何はともあれ「一方的な意見」というのは良くないと思うに至った。
ちなみに私の職場は保育園である。保育園には普通SEはいない(笑)。
もちろんバックアップは言われるまでもなく取っている。
この方のお便りはこちらにしてみればやや失礼な文章と言えなくもない。

どんな意見でも私は大歓迎である。しかし、公の場以外で自分の名前も連絡先も
明かさず一方的につきつけられる意見は不愉快でしかない。
JavaScriptについてなど、これだけの知識がある人がアドレスのひとつも持って
いないとは考えにくい。それなのにわざわざ投稿用ボードからアドレス欄に記入せず
送るというのはどういうことか?
それはつまり「そちらからの反論は聞かない」という態度の表れである。
今回書いたようなことを私はこの方にできることならばもっと丁重にお伝え
したかったのだが、その機会を与えてくださらなかったのでこういう形になって
しまった。

私に対するご意見は正々堂々とお伝えください。どんな意見でもちゃんと聞きます
から。
正々堂々と言えないような意見は、伝える相手を問わずご自分の胸にしまって
おいたほうがいいのではないでしょうか。私ならそうします。


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