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雑記帳「エリザベート」チャチャ入れ編

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エリザベート(2000/6/7)
舞台を見ながら叫びたかったことを少々(笑)。

・なぜトートは上から吊られて降りてくるの!?
・なぜ鹿が回り舞台を回ってるの!?

東宝さん、これ、やめようよ〜(笑)。
ローマで味をしめたのか、吊り。
なんの必然性も脈絡もなく上から椅子が降りてきたときには、私はあやうく
噴き出しそうになったですよ。
しかも1階のかなり後ろの席だったので、遠目にはトートが持ってる骸骨が
ティーカップに見えてしまった。

「お茶をすすりつつ椅子に座ったまま下がってくる死神」…?

この演出意図は、わ、わからん…と頭を悩ませていたら、投げられた骸骨を
受け取ったルキーニが骸骨の顎の骨をカチカチやってくれたのでやっとそれが
骸骨だったことがわかった始末。ありがとう、高嶋兄(笑)。

あと、鹿。鹿。鹿!!!!
これもローマの悪いクセなのかっ!?
なぜ張りぼての動物を動かしたがるっ東宝!!!
あのシーンは客席の温度が5度は下がったと見たね。
せっかく全体的に素晴らしい美術なのに、あれはないだろうよ。
ところどころの大きな布の使い方にはいたく感嘆したし、コートダジュールの
海のシーンなども美しく、エンターテイメントとしての出来が高い舞台だが、
あの吊りと鹿は一気に全体の平均点を下げられるほどのマイナス。

まあそれはさておき(笑)。
エリザベートの一生、という内容のため全体的に細切れな印象は拭いきれない
のだが、見所も多いので、多少飽きるシーンはあったけれどマジで水準は高い。
でも、予習していないで見たら何がなんだかわからなかったんじゃないかな…
という気もした。
難しいところだが、やっぱりストーリーはある程度把握してから見るのが
舞台を見る心得のひとつのように思う。
あと、レミゼで言えば「対決」のような、それぞれが自分の気持ちを同時に歌う
曲がとても多いため、一度見ただけでは歌詞がわからない部分が非常に多い。
なんとなく見ていても絵面的に楽しめるのでそれほど気にはならないが、
ストーリーを楽しみたい向きには不満の残る舞台となってしまうことだろう。
まあ、それで通ってくれれば目論見どおりなのかもしれないが。

ところで私、どうも「男女2人だけの愛の歌」が苦手らしい。
エリザベートとフランツの愛の歌が、メロディーラインは美しいのに、
オペラ座のクリスとラウルのときと同様、非常に退屈してしまう。
レミゼでもマリウスとコゼットの歌があるのに、レミゼでは同じように感じた
ことがないんだよなぁと思って、ふと気づいた。
レミゼの愛し合う2人のデュエットでは必ずエポかバルジャンという
「アンハッピー」な一面が歌われているのである。これによって曲としても
非常に引き締まるし、バランスのとれた世界観になるような気がするのだ。
こういう細かいところにも私がレミゼにハマった理由が隠されているのだなぁと
気づかされたシーンであった。

他にやや残念なのは山口さん、歌は非常に素晴らしいのだが相変わらず動きが
緩慢。トートダンサーたちの動きが非常にキビキビしているだけに、それが
目立ってしまう。
あれで動きがバッチリになったら怖いものなしのトートになるだろうになぁ。
ダンサーさんたちは異世界の雰囲気を醸し出していて実にいい味なのだが、
時折肌を見せる演出はやや気になる。なまめかしくて現実に引き戻される気が
しちゃうんだけど、どんなもんだろうか。もっと無機質な感じに統一した方が
いいと思うんだけどなぁ。女性ファンの心をゲットするためなんだろうかと
邪推したくなってしまうま。

最後にアニメファン限定。
エリザの結婚式のシーンでカリオストロの城を思い出して「ルパン…」と
つぶやいてしまった人、私と一緒に自首しましょう(笑)。


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